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「自分の好きなことに使いなさい」息子にジュニアNISAを渡した日のこと。こどもNISAが始まる前に

2026年10月1日から、「こどもNISA」の口座申し込みが各証券会社で始まる。制度そのものは2027年1月から。0歳から17歳が対象で、年間60万円まで、非課税で持てる上限は600万円。積立で投資信託を買う形で、18歳になる前の引き出しは原則として制限される予定だ(教育費など一定の事由は認められる方向とされている)。

このニュースを見て、思い出したことがある。息子に、ジュニアNISAの口座を渡した日のことだ。

制度が始まった年に、口座を開いた

ジュニアNISAは2016年に始まり、2023年で新しい投資ができなくなった制度だ。始まった年、息子はまだ小学生だった。私は制度が始まるのと同時に口座を開いて、息子にこう伝えた。

「ここにあるお金は、自分の好きなことに使いなさい」

息子の反応は、「あ、わかった」。それだけだった。言葉数の少ない子だ。ただ、あの子なりに、何がいちばんいいのかを考えていたのだと思う。

息子が決めた使い方

息子が選んだのは、ほぼ全額を株式に回すことだった。しかも投資信託ではなく、個別の会社の株。自分で調べて、「ここは必ず来る」と思ったところに入れていた。

私は当時、投資については初心者に近かった。わからないことも多かった。だから教えたのは、ログインの仕方と、最初の設定だけ。使い方は自分で触って覚えなさい、と伝えて、その後は一切口を出していない。手を離したのは、渡したその日からだった。

増える喜びと、減る日と

よかったと思うのは、息子が自分から調べて、自分で決めるようになったことだ。お金が増える喜びも、下がった日の気持ちも、全部自分のものとして味わったのだと思う。上がったり下がったりを経験するうちに、「結局はドルコスト平均法でいく」と自分で言うようになっていた。誰かに教わったのではなく、自分の経験から出てきた言葉だった。

「こうしておけばよかった」と思うことは、正直、特にない。今は本人が自分で運用している。

渡したのは、お金ではなかった

これから、こどもNISAを始めようと考えている親御さんもいると思う。これは投資を勧める話ではないし、始めるかどうかも、いくら入れるかも、家庭ごとの判断だ。

ただ、私がひとつだけ言えるとしたら、渡したのはお金ではなく、「自分で決める経験」だったということだ。増えるか減るかより、調べて、決めて、その結果を自分で引き受ける。その練習の場として、あの口座は息子の役に立ったのだと思っている。

口を出さないと決めて渡す。それがいちばん難しく、いちばん大事なことだった。

子どものお金の環境づくりも含めて、同じように子どもの学ぶ環境を考えているご家庭のご相談に、今はDoor to Worldで乗っている。

出典:三菱UFJ eスマート証券 プレスリリース(2026年8月17日) https://kabu.com/company/pressrelease/20260817_1.html /楽天証券 お知らせ(2026年9月11日) https://www.rakuten-sec.co.jp/web/info/info20260911-02.html

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