「話、ちゃんと聞いてます」のうなずきが、海外では違う意味になるらしい
留学中の息子から、ある日LINEでこんな話を聞いた。
「お母さん、日本人がやってる相槌、あれ危ないよ」
聞くと、UBCのグループワーク中、あるクラスメートが教授の説明中にずっと小さくうなずいていたら、教授が「じゃあこの内容は理解できてるってことだね」と話を先に進めてしまい、実はよく分かっていなかった、という一幕があったらしい。
「日本だと、うなずくのは『聞いてます』のサインじゃない?でもこっちだと『分かった』『賛成』のサインに見えるみたい」
日本の相槌と、海外の相槌は役割が違う
日本語の相槌(うん、うん、と細かく相手の話に合わせてうなずく仕草)は、基本的に「あなたの話を聞いていますよ」という傾聴のサインとして使われる。話の内容に賛成しているかどうかとは、あまり関係がない。
ところが多くの国では、そもそも話の合間に何度もうなずく習慣自体があまり一般的でない。だから頻繁にうなずかれると、「聞いている」ではなく「理解した」「同意した」「引き受けた」というふうに受け取られやすい。
ビジネスの場面だと、これが一番危ない
これが一番厄介なのは、ビジネスの場だと息子は言う。取引先との商談中に、内容をまだ消化しきれていないのに癖でうなずいていると、相手には「合意した」と映ってしまう。あとで「言った」「言ってない」のすれ違いになりかねない。
同じ仕草でも、聞き手側の文化によって受け取られ方がこんなに変わるとは、実際に離れた場所で暮らす息子から聞くまで、深く考えたことがなかった。
離れて暮らすからこそ見えてくること
息子が留学してから、こういう「へえ、そうなんだ」と思う話を聞かせてもらう機会が増えた。本人が現地で戸惑いながら学んだことを、こうして分けてもらえるのはありがたい。
息子の留学が始まってから、こういう小さな「知らなかった」の連続だった。同じように子どもの留学を考えているご家庭の相談に、今はDoor to Worldで乗っている。