「凡庸性が高い」と言ったら、実は「汎用性」と言いたかった話
何かの道具を褒めるときに、こう言ったことがある。
「これ、凡庸性が高くていいよね」
色々な用途に使える、というつもりで言った言葉だった。すると息子が、静かに聞き返してきた。
「……ぼんよう?」
「え?」
よく考えると、自分が言いたかったのは「汎用性」で、口から出たのは「凡庸性」という、存在するようでニュアンスが全く違う言葉だった。
「凡庸」と「汎用」の違い
- 凡庸(ぼんよう):ありふれている、平凡であること。「凡人」の凡
- 汎用(はんよう):一つのものが広くいろいろな用途に使えること。「汎」は水が広く行き渡る様子を表す字
つまり「凡庸性が高い」は、正しくは「汎用性が高い」と言うべきだった。褒めているつもりが、「これは平凡です」と言っていたことになる。
なぜ間違えやすいのか
「凡庸」も「汎用」も、音が似ていて、どちらも「広く当てはまる」という漠然としたイメージを持たれやすい。実際に言い間違えて初めて、二つが全く違う言葉だと気づく人も多いらしい。
余談だが、「汎用性が効く」という言い方も誤用で、正しくは「汎用性が高い」になる。
離れて暮らすからこそ気づくこと
音の似た言葉ほど、うっかり取り違えやすい。こうして一つずつ正されるたびに、自分の日本語を見直すきっかけをもらっている。
息子の留学が始まってから、こういう小さな「知らなかった」の連続だった。同じように子どもの留学を考えているご家庭の相談に、今はDoor to Worldで乗っている。