「煮詰まって何も浮かばない」と言ったら、本来は逆の意味だと言われた話
仕事の相談をしていた時、思わずこう言った。
「もう煮詰まっちゃって、何も思いつかない」
行き詰まって、考えがまとまらない、という意味のつもりだった。すると息子が、また静かに指摘してきた。
「それ、本来は逆の意味だと思う」
「え、逆?」
「『煮詰まる』って、議論とか考えが十分に進んで、結論が出る直前の状態のことだから。行き詰まる、とは違うはず」
「煮詰まる」の本当の意味
正しくは、こういう意味になる。
- 煮詰まる:議論や考えが十分に深まり、結論の出る段階に近づくこと。料理で水分が飛んで具材の味が凝縮していくイメージ
- 「行き詰まって、考えがまとまらない」という意味で使うのは、本来は誤用
つまり「煮詰まってきた」は、本来はポジティブな状態を指す言葉だった。
なぜ逆の意味で広まったのか
「煮詰まる」という響きが、なんとなく「煮詰まって焦げつく」「余裕がなくなる」イメージに引っ張られるのだと思う。本来と逆の意味で使う人の方が、今では多数派になっているらしい。
離れて暮らすからこそ気づくこと
似たような響きの言葉ほど、思い込みで使ってしまう。こうして一つずつ正されると、自分の日本語の解像度が少しずつ上がっていく気がする。
息子の留学が始まってから、こういう小さな「知らなかった」の連続だった。同じように子どもの留学を考えているご家庭の相談に、今はDoor to Worldで乗っている。