高級店だから「敷居が高い」と言ったら、息子に意味を正された話
先日、友人と話していて、少し値段の高いレストランの話になった。
「あそこ、美味しいけど敷居が高いよね」
何気なく言ったその一言を、隣で聞いていた息子(カナダ・UBCに留学中)が拾った。
「それ、たぶん意味違うよ」
「え、そう?」
「『敷居が高い』って、値段とか高級さの話じゃなくて、何か不義理をしたことがあって、気まずくて行きにくい、っていう意味だから」
「敷居が高い」の本当の意味
正しくは、こういう意味になる。
- 敷居が高い:相手に何か失礼なことをした、義理を欠いた、などの理由があって、その人の家(お店)に気まずくて顔を出しにくいこと
- 「値段が高い」「格式が高くて自分には不釣り合い」という意味で使うのは、本来は誤用
つまり、行ったことすらない高級店に対して「敷居が高い」とは、本来言えない。相手との間に何かしらの”負い目”がなければ、この言葉は成立しない。
なぜこんなに広く誤用されているのか
「敷居」という物理的な高さのイメージから、「値段や格式のハードルの高さ」を連想しやすいのだと思う。息子いわく、こういう「イメージにつられて本来の意味からずれていく」日本語は、現地で日本語について聞かれた時にも話題になりやすいらしい。
離れて暮らすからこそ気づくこと
自分が普段使っている言葉ほど、意味を疑うことがない。息子と話していると、当たり前だと思っていた日本語の意味を、何度も問い直すことになる。
息子の留学が始まってから、こういう小さな「知らなかった」の連続だった。同じように子どもの留学を考えているご家庭の相談に、今はDoor to Worldで乗っている。